このブログはアイスランド(地の果てテュレ)を愛してやまない日本人コマによる旅行記&滞在記です。
アイスランドのきれいな景色やかわいい街並み、どうでもいい小ネタをご紹介します。
短期滞在の旅行では飽き足らず、ついに2019年から大学留学という形でアイスランドに滞在しています。
その前にイギリスにも住んでいたため、イギリスネタもかなり挟まれてます。

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2016年9月2日金曜日

1666年ロンドン大火に想いを馳せるセント・ポール大聖堂

I traveled to The Great Fire of 1666.


今週は1666年のロンドン大火から350周年の記念イベントが盛り沢山。
その中でもセント・ポール大聖堂の夜間拝観に行ってきました。
エリザベス女王の戴冠式が行われたり、ロイヤルファミリーの結婚式が行われたりした、あの大聖堂。
実は中に入るのは初めてです。
普段は撮影禁止の聖堂内もこの2日間だけは撮影可とのことで、一眼レフ引っ提げて行ってきました。
(通常£18の入場料も£10とお安くなってます)


仕事帰りのロンドンっ子たちが次々に
セント・ポール大聖堂も漏れなく焼失させた1666年のロンドン大火。
奇跡的に死者は少なかったそうですが(記録によると5名!)、
ロンドンの家屋の85%が燃えて無くなってしまったそうです。
そこからロンドンでは木造建築が禁止されたとか、世界初の火災保険が生まれたとか。

その後、建築家クリストファー・レンによって、セント・ポール大聖堂は現在の姿に生まれ変わりました。
イギリスでは唯一のドームを持った聖堂。
イギリス国教会関係者からはカトリック的すぎると批判を受けて幾分か修正したようですが、
確かに外観も内装も所々ヴァチカンを思い出す部分が。
しかしその威風堂々とした姿はやはり美しい。
大陸側のバロック建築に比べると、内装もそこまで華美すぎるわけではなく、素直に美しいと思えます。
大陸バロックの内装はもうお腹いっぱい!ってなりますが(笑)

身廊

大聖堂の中央、ドームの真下

ドームを見上げる

ドームの真下から真上を見上げる

より信者との距離が近くなるようにドーム下に置かれた祭壇

聖歌隊席

聖歌隊席を反対側から

内陣。ねじりの入った柱がヴァチカンを思い出す。
 あと、数学に弱い私にとって、ドーム型建築って力学の結晶のようなイメージです。
絶妙な均衡を保って天井が落ちてこないようになってる具合が何度説明を聞いても不思議。
これは昼間のセント・ポール大聖堂
また、北側翼廊には、ラファエロ前派の画家ウィリアム・ホルマン・ハントの「世の光」がありました。
こちらもとても美しい作品。
固く閉ざされた扉(=心)をノックするイエスの姿が描かれています。
イエスの持つランプにはユダヤ教のダビデの星やイスラム教の三日月が描かれていて、
宗教を超えて心の扉を開くことを勧めているそうです。

ウィリアム・ホルマン・ハント「世の光」

大聖堂の地下にはハントを含め多くの偉人たちが眠っています。
かのウェリントン公爵やネルソン提督も。
個人的にはジャン・エヴァレット・ミレイのお墓の蓋が素敵だと思いました。

髑髏の扉をくぐって地下墳墓へ

誰の墓かはわかりませんが美しい

ウィリアム・ホルマン・ハントのお墓

ジョン・エヴァレット・ミレイのお墓。右にはターナーのお墓。

ウェリントン公爵のお墓

ネルソン提督のお墓。ドームの真下が彼の定位置。

大聖堂にまつわる年表展示。1666年のロンドン大火。

夜の9時前に外へ出ると、大聖堂のドームを赤や青のライトが照らしていました。
炎をイメージしたプロジェクション・マッピング。
350年前から現代へ一気にタイムスリップした気分。
明日も他のイベントへ繰り出してタイムスリップしてみようかな?

ドーム部分が真っ赤に照らされる。

セント・ポール大聖堂
ロンドン大火関連のリンク

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